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2015年 12月 15日
たんぽぽ隊通信 第1085号
富有柿が甘い。 とてつもなく甘い。 柿は英語で何というのでしょう。 persimmon=パーシモンというらしい。 聞いたことないし、覚えにくい。 あるいは、そのまんまkakiともいうらしい。
元々東南アジア生まれの果物で、日本から伝わった 欧米デビューはずいぶんと遅かったようなのだ。 ケーキやパイに柿が使われることはないし、 フルーツを盛り合わせるときも、柿はチョイスされない。 柿はとても日本的だ。干し柿の基本は正月アイテムだ。 欧米に憧れて育った、昭和生まれの自虐的途上国意識は なかなか捨て切れず、一部の芸術品を除いて ごくごく日常の日本的なものは、何となく ダサいというイメージがまとわりついている。 好きなフルーツは?と聞かれて 「柿!」と答える女のコはあまりいなさそうだ。 しかし柿は優秀だ。気立てもいい。 コリコリ固くても、ぐじゅぐじゅ柔らかくても甘い。 両派に支持が分かれることもあるが、どちらも美味しい。 バナナならこうはいかない。固いとマズい。 洋梨はもっと時期を選ぶ。固くても柔らか過ぎてもダメ。 食べごろを見極めるには気難しい女だ。女なのか。 しかし柿は違う。買ったその日にかぶりついても、 すっかり忘れてうっちゃっておいても、 いつか振り返ってもらえる日を、じっと実を美味しくして 待っている。ケナゲだ。じーん。 こういうことに気づくのに半世紀かかったわたくしを 決して柿は責めない。渋柿に裏切られることも すっかりなくなった最近は、ただただ優しい。 柿は柿としてしか食べないことが多いけど、 前にチャングムを見た時は、宮廷料理の数々に 柿が隠し味と彩りとして、よく使われていた。 本当はフレキシブルな食べ物なのかもしれない。 それにしても、ぐじゅぐじゅ柿は その辺のチャラい、何とかジュレみたいなものより よほど本格的で濃密である。高級磁器に ちろっと載せて洒落たデザートにだってできそうだ。 一個98円とは思えない。 斯様に、 冬入りの甘い果肉をじっくり味わいながら、 わたくしは柿のような人になりたかったのだと 今更ながらしみじみ感じ入るのでありました。
by tampopotai
| 2015-12-15 10:32
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Comments(4)
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piyoko
at 2015-12-15 19:32
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ぐじゅぐじゅ派です!
へたを取って、スプーンで味わいます。 至福^^ でも、今まで誰にも理解された事がありません(泣) ままりんは、しっかりとした”意思”を持った”実”だと思います(^^)/
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tampopotai at 2015-12-15 21:42
piyoちゃんは、ぐじゅぐじゅ派だったのね(^.^)
わたくし、前はフツーの固さのを食べてたけど、最近はてらてらとジュレっぽいのも美味しいなあ〜と心底思うようになりました。 人間としても、そろそろ押せば凹むくらいの柔さに仕上がってきましたが、ぐじゅぐじゅになるまで頑張ります♪
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カテキン
at 2016-01-10 17:16
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おほほ、こんにちは。
ワタクシ、この年になって初めてその美味しさに気づき、昨年生まれて初めてお金を出して柿を買いました。また余談ながら、ワタクシがお財布を開いて手に入れる柿を、あっちゅー間に木から奪って食するカラスを昨年目の当たりにしました。また柿の色は日本の色だと思います。新年から語ってみました今年もよろしくです。
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tampopotai at 2016-01-11 15:15
>カテちゃま
おほほ、今年もよろしくです。 子どものころ、とーちゃん方の実家には正月用の干し柿がたんとあって、何のありがたみも感じませんでしたが、あんぽ柿の美味しさを知った今となっては、お高くて手も出せず。 柿はもっと可愛くプロデュースされるべきと思いますわ。
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