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2012年 05月 29日
たんぽぽ隊通信 第922号
自分ちでは当たり前のことなのに、 人んちでは「うっそ〜!」なことがある。 小さいときはそういうものだと思って育ち、 あるとき愕然とするんだよね。 先日友人3人で私の仕事場に集まったときの話。 A子がお茶をいれてくれたのだが、 急須1杯分は3人の茶碗に半分ずつだった。 急須に再びお湯をついだところで、A子の携帯が鳴る。 通話を終えて、お茶のことを忘れて座ろうとすると R子が言う。 「そのお茶、他の人が注ぎ足しちゃいけないから 悪いけどAちゃん、お茶いれて」 えっ? いけないの、他の人が注ぎ足しちゃ? とA子と私は同時に言った。 R子の実家では、それは御法度なんだそうだ。 たぶん、縁起が悪いから。 おもしろいと思った。 他にもないの、そういうの?と聞くと、 A子の家にはすごいのがあった。 「新しい靴を午後おろすときには 底を火であぶってからおろす」という決まり。 九州にあるお母さんの実家から代々伝わる掟で、 彼女はちゃんと娘にもそれをやらせているそうだ。 今日、その話を仕事場ですると、 「新しい靴は午前中しかおろしちゃいけないんだよ」と やっぱり西日本出身者が言った。 そういうものなんだー。 50年以上知らずに生きてきてしまったわ。 検索してみると、たしかに西の方でそういう習慣があるらしい。 十字にあぶるとか、十字を書くというのもあった。 こういうのは、たぶん昔は何らかの理由があって 決まったことなのだろう。 暗いときに履き慣れない靴で滑らないようにという心遣いかもね。 ひるがえって、私んち、そういうのないだろうかと考えた。 先週、母とその妹たち3人と従姉妹と私の6人で 温泉旅行に行ってきた。 変な習慣の話は出なかったけれど、 そこで懐かしい言葉を聞いた。 「きびしょ」だ。 母の実家では急須のことをきびしょと呼んでいた。 いつの間にか言わなくなって、 その存在も忘れていたのだが、 先日の旅行先で叔母が言うのを聞いて 懐かしさに身もだえてしまった。 こちらも検索してみると(便利な時代!)、 「急焼」と表記するもので、唐音できびしょと読むとのこと。 中国語だったの!? 母の実家、そういう趣味のある親戚のよれば ルーツは朝鮮半島からの帰化人らしいとのことなので さもあらんと思った。 千年以上の時を超えて、 言葉や習慣というバトンを今いる私につないでくれた 何世代もの人間がいると思うとうれしくなってくる。 私にはそれを直接つなぐ相手がいないけれど、 こうやって書き残したりして、 どこかの誰かに伝われば、バトンはつながる と思いたいなあ。
by tampopotai
| 2012-05-29 09:52
| おおもりさらだ
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