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2012年 10月 02日
たんぽぽ隊通信 第938号
昨日からもう10月。 とはいえ、気分はなんとなく「晩夏」である。 昨日の十六夜の月は汗をふきふき見たし。 先週末、実家の小さな庭で ゴーヤ3本とみょうが8つを収穫した。 みょうがを探して、蚊に刺されながら 久しぶりに見回した庭。子どものころが蘇った。 小学生のとき、この庭に父は幅2メートル奥行き1メートルくらいの 池を作ったり、軒下に藤棚を作ったりした。 父にしたら、社宅を抜け出して初めて持った自前の一戸建て。 いろいろな夢をかけたんだろう。 池に金魚やめだかを放ち、ほていあおいを浮かべた。 私と弟にはかっこうの遊び場だった。 ある朝、池の表に白い網みたいなものが浮いているのをみつけ 持って来て「これ何?」と父に聞くと 「蛇のぬけがら」との答え。 うひゃあ〜っと叫んで放り出した。 それ以来、あまり池に近寄らなくなったっけ。 その池も今は埋め立てられ、 ごつごつした火山岩の岩がわずかに面影を残している。 別の一角には、にわとりを1羽飼っていた鶏小屋跡がある。 小学生のとき、校舎建て直しのため うさぎや鳥を飼っていた飼育小屋が取り壊されることになった。 家で飼える人は持って帰っていいよと言われ、 私はにわとりをもらったのだ。 木の箱に金網を張り、即席の鶏小屋を作ってもらい、 「ここ」と名付けためんどりを入れた。 「ここ」は、ときどき庭に逃げ出したりしながら 2、3年はうちにいて、週に3個くらい卵を産んでくれた。 やがて卵を産まなくなり、元気がなくなった「ここ」は 近所にあった養鶏場のおじさんに引き取られた。 別れが悲しくて私はべそべそ泣いたけど、 「ここ」はペットとしては全然なついてなかったので 平然とおじさんに連れられて行った(ように見えた)。 ある日、母がおじさんから聞いた話。 「ここ」は養鶏場で大勢の仲間と一緒に暮らすようになって 元気を取り戻し、また卵産むようになったんだって。 きっと一人で淋しかったんだね。 よかったあ、と小学生の私は心底うれしくなった。 でも、ほんとは絞められちゃったのかも。 だって、たくさんの鶏がいる養鶏場で、どれが「ここ」だか おじさんだってわからないんじゃないかな、と今は思う。 べそべそ泣いてた私を慰めるために おじさんか母が「オトナの嘘」をついてくれたのかもしれない。 ある年、父は庭に柿の苗を植えた。 ももくり3年、かき8年。 8年後には柿がなるよ、と言っていた父は 実を見ることなく逝ってしまった。 その柿は、今はなぜか1年おきに実をつける。 実は仏壇に供えて、楽しみにしていた父に報告する。 今年は実がなる年だったかな。 この夏は母がアシナガバチに刺されて 大騒ぎになり、 大きな蜂の巣がみつかったりと、 庭は今もそれなりに話題を提供してくれる。 元池と元鶏小屋の間に立って、 ぐるりと見回すと、 かなり草ぼうぼうで荒れている。 秋風が吹いてきたら、 少し庭仕事をしようかな。 小さな庭には、思いがけない宝物が埋まっているかもしれない。
by tampopotai
| 2012-10-02 12:00
| おおもりさらだ
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Comments(4)
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ごしんぞ
at 2012-10-06 19:20
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今年はたまたま五月に女王蜂を部屋で踏み殺してしまったのでスズメ蜂の巣が近所に無いようです。
手入れの行き届いた庭は見ても気持ち良いです。 ウチのサイズだとは80パーセントは重労働です。
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tampopotai at 2012-10-07 08:58
狭い庭でもすぐに荒れ果てるのに
「広くて素晴らしい庭」持ちの方には尊敬のまなざししかありません。 ばばあになったら、そういうことをちゃんとやろうとか思っているけど、 きっと今できないことへの言い訳ですね。 わかってるのに、いつかやる、というおまじないに 身をゆだねて生きている私です。 ごじんぞさんの手をかけて暮らしている日々、 あこがれてるんだけどね。
うーん、うっすらと覚えている程度だぁ。
でもアポロ11号の着陸の様子をお宅で観たような気がするのだけど、あれは記憶違いでもないと思うんだけど…
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tampopotai at 2012-10-30 10:32
ひゃあ〜。月面着陸を?
1969年だ。うん、もしかしたら一緒に見たかも。 兄ちゃんと姉ちゃんの後ろをくっついて歩く、洟垂れ坊主くんだったよね、きせきさん。 私はマンガばかり読んでたなあ。 きせきさんちで普段は自分が買わないマンガ雑誌を読むのが好きでした。名栗川へ泳ぎに行くのも楽しみだったなあ、あの頃。
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